宝塚市の内科・循環器内科・皮膚科の仁川診療所

fever

発熱

発熱とは

発熱とは、体温が通常の範囲を超えて上昇する状態を指します。一般的に、体温が37.5℃以上になると発熱と見なされますが、個人差があり、健康状態や測定時間、測定場所によっても異なります。発熱は、体内で何らかの異常が生じていることを示す重要なサインであり、多くの場合、感染症や炎症、その他の体内反応が原因で起こります。

発熱は、免疫系が活性化し、病原体と戦うための防御反応として生じることが多いですが、時には重篤な病気の兆候である可能性もあります。したがって、発熱が続く場合や他の症状を伴う場合は、医療機関を受診することが重要です。

発熱の原因となる病気

感染症

最も一般的な原因は、細菌やウイルス、真菌などの病原体による感染症です。風邪やインフルエンザ、肺炎、尿路感染症などが代表的です。発熱は、体が病原体と戦っている証拠であり、免疫反応の一部として現れます。

炎症性の疾患

関節リウマチやクローン病などの膠原病でも発熱が見られます。これらの病気は、体の免疫系が過剰に反応し、自己組織を攻撃することによって引き起こされることがあります。

悪性腫瘍

一部のがんや悪性リンパ腫も発熱を引き起こすことがあります。これは、がん細胞が体内で増殖し、炎症や免疫反応を引き起こすためです。特に原因不明の長期間の発熱は、がんを疑うきっかけとなることがあります。

薬剤熱

一部の薬剤は、アレルギー反応や副作用として発熱を引き起こすことがあります。新しい薬を服用し始めた後に発熱が生じた場合は、薬剤熱の可能性があります。

熱中症

高温環境での過度な運動や長時間の滞在により、体温が異常に上昇することがあります。これにより、発熱や頭痛、めまいなどの症状が現れ、重篤な場合は生命の危険があります。

発熱時の注意点・対処法

水分補給

発熱により体温が上昇すると、汗をかくことで体内の水分が失われやすくなります。脱水症状を防ぐために、こまめに水分を補給することが大切です。特に、スポーツドリンクや経口補水液は電解質の補給にも役立ちます。

体を冷やす

高熱がある場合、体を冷やすことで体温を下げる効果があります。脇の下や首筋に冷たいタオルや氷嚢を当てると効果的です。また、部屋の温度を適度に保ち、通気性の良い服装を心がけましょう。

十分な休息

体が発熱しているときは、免疫系が活発に働いています。十分な休息を取ることで、体力の回復を促し、免疫力を高めることができます。無理をせず、安静に過ごすことが重要です。

適切な薬の使用

解熱剤は、体温を一時的に下げるのに役立ちますが、過度な使用は避けるべきです。体が病原体と戦っている間は、発熱が自然な防御反応であることを理解し、必要に応じて適切に使用することが大切です。

医療機関への受診

発熱が3日以上続く場合や、他の症状(強い頭痛、呼吸困難、意識障害など)が伴う場合は、すぐに医療機関を受診することが必要です。特に、小児や高齢者、基礎疾患がある方は注意が必要です。

受診のタイミング・目安

高熱が続く場合

体温が38.5℃以上の高熱が3日以上続く場合は、何らかの感染症や炎症性疾患が疑われます。早めの診断と治療が重要です。

強い頭痛や首の痛みがある場合

髄膜炎などの重篤な疾患が原因で発熱している可能性があります。強い頭痛や首の硬直が見られる場合は、直ちに医療機関を受診することが必要です。

意識障害やけいれんが見られる場合

高熱により意識が混濁したり、けいれんが起こる場合は、救急車を呼ぶべきです。これらの症状は、重大な疾患が原因である可能性があります。

発熱が続く乳幼児や高齢者

乳幼児や高齢者は、発熱に対する体力が低いため、重篤な状態に陥りやすいです。発熱が見られた場合は、早めに内科を受診しましょう。

特定の薬を使用中の場合

免疫抑制剤や抗がん剤などを使用している場合、発熱は重篤な感染症のサインであることがあります。薬の影響を受けている方は、必ず医師に相談してください。

体温計の使い方

正確に体温を測定するためには、体温計の使い方に注意する必要があります。

口腔内測定

デジタル体温計を口の中で測定する方法です。舌の下に体温計を入れ、口を閉じて測定します。約1分程度で測定が完了します。

脇の下での測定

一般的に使用される方法で、脇の下に体温計を挟んで測定します。測定中は、しっかりと体温計を挟み、動かないように注意します。測定時間は2〜3分程度です。

耳内測定

耳専用の赤外線体温計を使用して、鼓膜の温度を測定する方法です。耳を軽く引っ張りながら、体温計を耳の中に入れ、ボタンを押すとすぐに測定結果が表示されます。数秒で測定が完了します。

おでこでの測定

非接触型の体温計を使用して、額の表面温度を測定します。測定器を額に近づけ、数秒間待つと結果が表示されます。特に子供や高齢者に対して便利です。

測定時の注意点

体温を測定する前には、食事や入浴、運動など体温に影響を与える行動を避けることが重要です。また、測定前に体温計の電池を確認し、正確に機能しているか確認しましょう。

発熱についてよくある質問

発熱があるときに解熱剤を使っても良いですか?

発熱が38.5℃以上で、体が非常に辛いと感じる場合に解熱剤を使用することはあります。ただし、体が感染症と戦っている間は、発熱が体の防御反応であることを理解し、適切に使用することが重要です。頻繁に使用する場合は、医師に相談してください。

発熱時にお風呂に入っても良いですか?

発熱がある場合でも、体力があり、無理なく入浴できると感じる場合は、ぬるめのお湯で短時間入浴することが可能です。ただし、熱が高い場合や体調が悪い場合は、無理せず安静に過ごしましょう。

発熱中に食欲がないときはどうすれば良いですか?

食欲がないときは、無理に食事を摂る必要はありませんが、水分補給は欠かさず行いましょう。消化の良いものや、栄養価の高い飲み物を少量ずつ摂取することで、体力を維持できます。

子供が発熱した場合、どう対処すれば良いですか?

子供が発熱した場合は、まず水分補給を心がけ、体を冷やす方法を試みましょう。また、ぐったりしている、呼吸が早い、けいれんがあるなどの症状が見られた場合は、すぐに医師の診察を受けることが必要です。

発熱が続くとき、病院へ行くべきか迷った場合はどうすれば良いですか?

発熱が3日以上続く場合や、強い頭痛、呼吸困難、意識障害などの症状が伴う場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。特に、小児や高齢者、持病がある方は注意が必要です。